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5月16日に亡くなったアジアゾウ「ミニスター」と「プーリー」について
ミニスターとプーリーが亡くなって1ケ月が経ちました。早朝目が覚めるとすぐにミッキーとゆめ花の様子を見にゾウ舎へ向かい「何か食べた?」「何食べたい?」「横になって寝た?」「水は飲んだ?」と聞く日々が続いています。何も考えられず、自分を責め続けました。皆様からのあたたかい励ましのお言葉や2頭の献花台に届けられるお花を見ては、多くの方に愛されていたゾウ達だったと感じています。
ミニスターは1987年タイのチェンダオから、プーリーは2002年インドのガジランガから、ともに私が日本に連れてきたゾウ達です。多くのTV番組やCMやイベントに出演したミニスターは、誰よりも頭が良く、サッカーが上手で、誰からも好かれるゾウでした。プーリーは、ゆめ花、りり香、もも夏を出産し、結希もしっかりと自然哺育で育て上げたゾウです。私の中では、世界一の母ゾウです。2頭には「ありがとう」を何万回言ってもたりません。
「もっと一緒に過ごしたかった」「ゆめ花がママになった姿を見せたかった」どんなに強く心に思っても叶えられない夢になってしまいました。ミニスターとプーリーがいない日々が未だに信じられません。仲間のゾウ達や子供達も私と同じ様に悲しみを抱えています。残された子供達を立派に成長させることを心に決め、これからの人生を捧げたいと思っています。
四十九日法要を前に、本日ミニスターとプーリーのお墓に植樹をしました。植木屋さんに行き、ミニスターには真っ赤なお花が咲く「アメリカデイゴ」(花言葉:夢)、プーリーには、りり香と結希を一緒に育てた様に1つの根から2本の枝がある「ヤマボウシ」(花言葉:友情)を選びました。
「ミニスターとプーリーのお別れ会」は、ミッキーとゆめ花の体調が快復してから行わせて頂きます。日程等は、決まり次第ホームページにてお知らせ致します。
2021年6月16日
園長 坂本 小百合
【経緯】
5月14日(金)午後3時頃
アジアゾウ6頭(ミッキー、ミニスター、プーリー、マミー、ゆめ花、りり香)に腹痛、下痢、食欲不振などの症状が現れた為、治療を開始
5月15日(土)
体調不良のゾウ達は「ぞうさんのパフォーマンスタイム」を休ませ、治療を継続
5月16日(日)
午前2時30分 プーリーが死亡
午後1時15分 ミニスターが死亡
夕刻ミニスターの解剖を行い、外部関係機関へ調査を依頼
6月16日現在
マミーとりり香は回復し治療が終了し、ミッキーとゆめ花は現在も治療継続中
なお、他のアジアゾウや他の動物、スタッフ等には同様の症状は認められていない。
【死亡原因について】
臨床症状から馬、ゾウに見られる疝痛(急性鼓腸症)と考えられ、病理検査の結果、腸炎が確認されました。腸炎に至った原因については現在も外部関係機関の方々のご協力のもと調査中です。
【外部関係機関】(順不同)
タイ王国 ゾウ専門医療施設「Friends of the Asian Elephant」Dr. Phuangkum Preecha
タイ王国 国立大学 Chiang Mai University Dr. Chatchote Thitaram
群馬サファリパーク 園長 川上 茂久 先生
岡山理科大学 教授 宇根 有美 先生
北海道大学 One Health Research Center 教授 池中 良徳 先生
北海道大学 One Health Research Center 講師 松野 啓太 先生